銚子ヶ峰 山行 [山行2007年前半]
山行 白山中居神社(700m)~銚子ヶ峰(1810m) 2007年4月9日 単独
能郷白山でご一緒した方から「銚子ヶ峰は眺めもいいし、万一登りに時間が
かかってしまってもストーブまである立派な避難小屋があるから安心して登れるよ」
という話を聞いていた。
しかし林道が除雪されなければ、白山中居神社から往復21kmのロングコースとなり
とても日帰りは無理だろうな・・・と思っていた。
いくら立派な避難小屋でも冬季に泊まるのであればそれなりの装備も持って
行かなければならず、装備が増えれば更に足が遅くなるのは必然だ。
ところが先々週 野伏ヶ岳に登ってみて、まんざら銚子ヶ峰日帰りも不可能では
ないという感触を得た。後は林道の残雪の具合や雪質によるだろう。
今回は12:00までに銚子ヶ峰に着かなければその時点で撤退するとして、
シュラフなど小屋泊まり装備は持たず山行に臨んだ。
今日は往復21kmだ!気合入れて歩こう!
5:00 白山中居神社を出発、すぐにヘッドランプは不要になった。
石徹白川左岸の林道をひたすら歩く。
道路を覆う残雪部分は沿面の2割程度で断続する。
落石が凄い数で、絶えず山側を伺いながら徒歩。
帰りに撮影した林道の残雪具合。行きは融雪水が凍結し残雪の前後数メーターがつるつるだった。川側の縁15cmほど路面が出て通れそうなのだが、やはり凍結していたので雪面をトラバース。トラバースには細心の注意を払った。スリップすれば洒落にならない寒中水泳になってしまう^^;
帰路は融雪水が流れ凍結が無かったので、とても楽でした。
6:30 白山登山口に到着。
休まず石徹白大杉まで登る。ここら辺りから雪は堅くしまり、快適な雪面歩きとなった。
ブナに囲まれた穏やかな緩斜面をうっとりしながら歩いていると胸を突くような急登が現れる。変化に富んだコースは楽しい。
山行のモチベーションを維持するにはやっぱり青空が一番だ。この急登を突き抜けるとどんな景色が待っているのだろう?そんな思いがあるから辛さを忘れて進むのだ。
トレースがずいぶん東に向かうようになった。時々、地図とコンパスで確認しながら進む。
高度を上げて行くと、石徹白の山々が見える。先々週登った野伏ヶ岳。
素晴らしい展望が広がり ほんとうに来て良かった。
8:20 神鳩(かんばと)避難小屋到着
扉を開けて中に入ると綺麗に整理された室内にびっくりする。うわさ通り、石油ストーブも有るし予備燃料もたっぷり有る様だ。救急品はもちろん、シュラフやシュラフマットまで有った。
日誌を見ると、一昨日の宿泊もあった様だ。
目指す銚子ヶ峰は見えている、天気の良いうちに登ってしまおう。一息つきたいのを我慢して小屋を出る。丸山との分岐点を過ぎると母御(ははご)石に向かって急登が始まった。雪が緩みスリップするのでワカンを装着していると、なんだか怪しい空模様・・・
小屋に戻って晴れ間を待つべきか?待っていてもっと崩れるのもなぁ・・・きっと一時的な曇りなんでしょう、吹雪いて来たら撤退するだけの事、行ってしまえ!
と、勢いこんだものの・・・長い林道歩きの疲れが出て来たか?一向にペースが上がらない^^;
数歩進んでは少し休む。
ここまで来たら急ぐ必要も無い、水分を補給しながらじっくり登るしかないんです。
9:45 銚子ヶ峰到着。
やりました!母御石までの登りはきつかったけど、今日の目標まで到達しました \^^/
稜線は弱い風だがさすがに冷たい、フリースとカッパを着込む。
時間があるのでピッケルで風避けを堀り、ラーメンを作った。
写真の背景は日岸山、薙刀山。
北を見れば、二ノ峰、三ノ峰がど~んと迫って来ます 、「おいで おいで」と聞こえてくるのですが
帰りの長~い林道歩きを考えると、ここで体力を使い果たす訳にも行きません。
今回は銚子ヶ峰まで来れただけで上出来なのです、この先はまたの機会という事にしましょう。
別山は雲に隠れちょっと残念、でも満足満足、ここまで歩いて来た甲斐がありました!
10:30 では、そろそろ下山しますか!
母御石、神鳩避難小屋を目指して下山。
さすが白山山系、見事な岳樺 。
下山時、別山がちらりと顔を覗かせた。シラビソがいい雰囲気だ。
11:35 神鳩避難小屋で記帳し帰路に就く、空は暗くなり雪が舞う。
13:10 登山口着、水場で顔を洗い再び長い林道歩き。
ミソサザイ、コガラ等のさえずりを聴きながら、雪代で太くなった流れにポイントを見つけては攻略パターンを考えてみたり、結構林道歩きは退屈しないのだ。
14:30 白山中居神社着、今回のロングコースはさぞ疲れる事だろうと覚悟していたが、思ったほどの疲れもなかった。
3分咲きの美濃白鳥、花吹雪舞う八幡とのんびり156号を戻った。
下山時は雪や雨に降られたが、銚子ヶ峰での眺望は有り、ナイスタイミングの天候に感謝。