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熊鈴

約25年渓流釣りをやって来て、6回熊に出会った事がる。
音や影に敏感な渓流魚を釣る時は、服装はもちろん歩き方でさえ気を使う。
人間の気配をさせないよう歩くので、当然熊避けの鈴などの鳴り物はタブーだ。
それでも臭いに敏感な熊は、いち早く人間の気配を感じ取りその場を去ってくれるのだが、
こちらが風下である場合はそうもいかない。
こちらが先に熊に気付いた場合は、川原の石を蹴ったり周りの草木をゆすったり、叫んだり、とにかく音を立ててここに人間がいまっせ!と早く知らせてやる。
山中で出くわす熊は怖いが、熊の方はもっと怖い思いをしてるのだ、大方この方法で熊は去ってくれる。

一度だけ非常に危険な遭遇があった。
民家の裏から渓に向かって15mほど草付き斜面を降りた時だった、例によってできるだけ音を立てずに降下していたのだが、不覚にも握り拳ほどの石を蹴り落としてしまった。
あ~!これでこのポイントはダメやぁ・・・と思った瞬間、自分が竿を出そうと思ったポジションから黒い塊が渓にドボン!と飛び込んだ。
うひゃぁ!熊や!と固まった僕を睨みながら熊は泳いで対岸に上がった。
熊はブルブルと水を払いながらもこちらを睨み続けて居る。
7月の暑い盛りに僕の背中は完全に凍てついた^^;;;
少し睨み合いが続いた。なお熊が対岸から立ち去ろうとしないので、不思議に思い辺りを見回した。
なにやらほじくったばかりの土が見える・・・はっは~ん、どうやらこの斜面でハチの巣を掘っていたようだ、まだ此処に未練があるから対岸に居座っているらしい。
やっと状況が飲み込めた僕はゆっくり後ずさりしながら民家の裏に戻り、事無きを得た。
もし石が落ちていなかったら?と考えただけでぞっとする。

ここ数年は渓魚を釣るよりも渓相を眺めて歩く楽しみを覚え、上記写真の熊鈴を常用するようになってからは全く熊に遭遇する事が無くなった。
かと言って熊鈴さえ付けて歩けば100%安全というものでは無く、やっぱり進行方向と風向きには注意を払って歩いている。


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